新JAA会館について会長からご挨拶
コミュニティーへの貢献目指し

新しいJAA会館を、すでにご訪問頂けたでしょうか。私たちは、新会館の建築と移転が無事に終わりました事を嬉しく思っています。特に、移転に関しては、野田美知代事務局長を筆頭に、スタッフの宮北尚美さんや三上クニさん、ボランティアのステファニー加藤さんの努力によるものだと感謝しています。そして、移転後、順調に敬老会やシニア・ウイーク、ホリデーバザーなどの活動を始められましたことは、多くのボランティアの協力のお蔭だと、感謝しています。

20数年間活動してきた旧会館から、新会館での再出発は心機一転しての新しい始まりだと感じています。同館に決めるまで、私どもは事務所のみか、事務所と多くのイベントができる会場を持つかで話し合いました。結果、従来と同様に、会員やコミュニティーの皆様が使用できるスペースに致しました。この会館をコミュニティーセンターとして、50以上のグループが一年間に数百の行事やクラスができるようにしたいと思っています。まず、11月8日から23日まで、第8回シニア・ウイークを開催。子供からシニアまでが参加できるような50以上のプログラムを企画しました。

私たちは、この移転で、JAAをコミュニティーのセンターとして発展させたいと思っています。そのためには、皆様のご支援とご理解無しでは実行できません。12月5日、恒例のイヤー・エンド・ディナーとJAA107周年記念を合わせて、新会館の募金活動の為の晩餐会をハーバード・クラブで開催します。奮ってご参加ください。そして、12月13日にはホリデーバザーを開催します。クリスマスの贈り物に最適な商品がありますのでショッピングをお楽しみください。

コミュニティーセンターとしての役割は、私たち一人一人に大きくかかわって行くのではと思っています。例えば、私たちの中でも、健康や人生の転換期に差し掛かった時に、JAAでの活動や存在があって良かったと思えるようなコミュニティーセンターにしていきたいと切に思っています。

最後に、皆様のご多幸とご健勝をお祈り申し上げます。
Thank you and warmest withes for a healthy and happy holiday season!

会長 スーザン大沼



「JAAホール」は125人以上が収容可能に

Wi-Fiも利用できる図書室

個室でのカウンセリングや
会議が可能な「相談室」

広く明るくなったキッチン

[JAA移転記]
諸先輩の足跡に感謝
より良いセンターへ

JAAは9月19日と20日の2日間で新会館(49 West 45th Street, 11th Floor)に荷物を搬入しました。

100年の歴史があるJAAには、戦前からの資料が保存されています。この移転で、1935年頃の写真や、1946年の敗戦後の日本を救援すべく設立した日本救援ニューヨーク委員会の生の議事録など、ニューヨークに生きた先輩たちの足跡を垣間見ました。JAAの諸先輩は、時代は変わろうと一貫して、ニューヨークの日系人・日本人社会の社会福祉、相互扶助、日米親善の向上に努力している記録の数々がありました。そのような資料や写真の段ボール箱が約100個、椅子150個、机、テーブル20個など大掛かりな移転でした。

この移転には、JAA 事務局の宮北尚美さんと三上クニさん、スキ・ポーツさん、林典子さん、徳田幸子さん、加藤脩治さん、鈴木彰さん、鈴木奈美恵さん、ステファニー加藤さん、敬老会ボランティアの皆様、JAAコーラスの皆様など多くの方々のお手伝いがありました。ありがとうございました。

新会館は事務所、図書室、相談室、ホール、台所などを兼ね備えています。今後、会場の有効的使用法などを模索して、より良いコミュニティーセンターへとしていきたいと思っております。

皆様の変わらぬご支援をお願い申し上げます。

事務局長 野田美知代


村瀬二郎元会長を偲ぶ会

11月3日午後6時から、元会長村瀬二郎氏の偲ぶ会を行いました。ご家族の長男の村瀬悟・裕子ご夫妻、長女のブルボン美和さんと孫の昌太郎さんを始め、草賀純男大使ご夫妻、日米の弁護士、知人、友人、JAA会員など70人が参列しました。戦前、日本からの友人である江見啓司ロバート先生が若かりし頃から晩年まで弁護士として活躍された村瀬氏について、同じ時代を生きた者としてお話しされました。
村瀬氏の経歴は文末「日系人会の顔」をご覧ください。


JAA107周年記念晩餐会

“Fund Raiser” for our new JAA Community Center として、12月5日(金)Harvard Club にて107周年記念晩餐会を開催します。キーノートスピーカーに生物学者の福岡伸一博士=写真=を迎え、「福岡ハカセの旅、昆虫少年からフェルメールおたくまで」のお話しとJosé Adán Pérez、Baritone のオペラをお楽しみいただきます。ご参加できない方も、是非JAA Community Center Fundへのご寄附をお願いいたします。

One table
Gold $10,000
Silver $7,500
Bronze $5,000
Individual $500


JAA東日本大震災救援基金の報告

支援内容も長期的支援として、今年は、JAA東日本大震災基金から約9万ドルが、被災地の子供たち支援と地域復興支援に送られました。支援した団体から、お礼のお手紙が届いています。支援団体:Global Giving Foundation, Peace Boat, Ashoka Japan, Kizuna Foundation and International House of Japan

カシミール大洪水救援活動を
支援しましょう!

9月、インド・カシミール地方を襲った大洪水は約450人の死者、多くの行方不明者と特産品の絨毯やカシミヤストールなどへの被害は多大です。下記ウエブサイト(別記)で募金活動をしています。ご支援ください。
http://Kashmirdisasterrelief.org



塩崎恵子さんと青柳芳克領事の国籍と日本帰国

坂神けいこさん指導の認知症予防

高齢者問題協議会
第8回シニア・ウイーク@日系人会
楽しみながら学ぶ企画満載!

第8回シニア・ウイークを11月8日から11月23日まで新JAAホールを中心に、JAA高齢者問題協議会と邦人医療支援ネットワーク(JAMSNET)共催、在ニューヨーク総領事館後援で開催します。毎年、日本の敬老の日に因んで9月に開催していましたが、移転の為、11月となりました。

内容は、先輩に感謝の意を表すと同時に、安心した老後を過ごすための日米の高齢者社会福祉情報をはじめ、認知症の予防や、税金、遺言、メディケア・メディケイド、高齢者施設訪問、そして、妊婦さんの座談会、思春期の親子関係やデートDV、親子遊びの会や子供の音楽療法体験、女性系ガンの治療や低価格での検診ガイドライン、国籍や危機管理と在留届など、すべての年齢層が参加できるの60以上の企画を、総領事館、JAMSNET、そして日米の専門家の協力を得て開催します。

10月の下旬に受付を開始、多くの方からの申し込みがあり、シニア・ウイークへの関心の高さを実感しています。詳細は次号でお知らせします。


第21回NY日系人会チャリティー・ゴルフ大会
ハワースで総勢107人が参加
早川さんに栄冠!

(左から)ゲーリー森脇JAA名誉会長、平子総支配人、
優勝した早川さん、廣村大会委員長

2位入賞で、笑顔の坂本さん(右)

表彰された4人のスーパーシニアの皆さん

ラッフル特賞獲得の重野さん(右)と平子総支配人

IACEトラベルの石田会長(左)から航空券(ラッフル1等)を
受け取る廣村大会委員長

ニューヨーク日系人会(JAA)は「第21回JAAチャリティー・ゴルフ・トーナメント」(協賛:ANA全日本空輸株式会社、後援:週刊NY生活、よみタイム)を9月15日(月)、ニュージャージー州のハワース・カントリー・クラブで開催しました。コミュニティーの恒例行事として定着した大会には、昨年を上回る総勢108人がエントリーしました。

午前9時30分、晴天の中、各自、決められたホールからショット・ガンの合図と同時に一斉にスタート、トーナメントが開始しました。スタート時は肌寒さも感じたが、秋晴れのもと気温も上昇。熱戦が繰り広げられました。

順位は12ホールを隠しホールにしてハンディキャップを算出する新ペリア方式で確定。ストロークプレーでの実力だけでなく、運も大いに左右します。

見事、優勝の栄冠に輝いたのは早川フランクさん。アウト37、イン39のグロス76。ハンディキャップ7・2でネットスコアー68・8。早川さんは2009年の16回大会でも優勝していますので、今回は2回目です。「このトーナメントにはよく参加しています。今日もリラックスして、楽しいゴルフが出来ました」と笑顔を見せる早川さん。デビッド廣村大会委員長から優勝カップと、平子裕志ANA米州総支配人・ニューヨーク支店長から「ニューヨーク=東京エグゼクティブクラス往復航空券」が贈られました。 「来年は家内の母をこちらに呼びたいと思っていましたので、いい親孝行が出来ます」と喜びを語りました。

2位は坂本誠さん、アウト42、イン35、グロス77の好スコアーでラウンドしたが、ネットスコアーで僅かに及ばず、「今年は、他のトーナメントで優勝できました。今日も2位に入る事が出来て満足です!」と話していました。 3位には志村トムさんが入りました。

ベストグロスは、男性部門が72でラウンドした長田雅晴さん、女性部門は85でラウンドした江幡まりさんがそれぞれ獲得しました。 また、今年参加した75歳以上の「強者」は4人。「スーパーシニア」として、記念品が贈呈されました。

今回も「ホールインワン賞」として、3番、8番、11番、17番の各ショートホールにスポンサーから1万ドルの賞金が懸けられましたたが、残念ながら該当者はありませんでした。

恒例となったラッフルの売り上げは、4500ドルを突破。順位賞と並行し、当選者が発表され、会場は大いに盛り上がりました。1等賞は廣村大会委員長が獲得。IACEトラベル(石田圭子会長)からアメリカ国内線往復チケットが贈られました。グランドプライズのANAニューヨーク=東京ビジネスクラス航空券は、重野陽平さんが獲得。ANAの平子総支配人から目録が手渡されました。尚、ラッフルの売り上げと参加費の一部は、JAA新会館での社会福祉活動に充てられます。

最後に廣村大会委員長が、参加者・協賛企業および個人に謝意を表明。来年の抱負を述べ、再会を約してトーナメントは無事終了しました。

(寄付者リストは下部をご覧ください)


「オバマケア」無料セミナー

昨年に続き、医療保険マーケットプレイス加入制度「Affordable Care Act & Health Insurance Marketplace オバマ・ケア」についての無料セミナーを11月22日と12月1日に開催します。今年も、スキ寺田ポーツJAA副会長がコミュニティーコーディネーターとなり、the Korean Community Services of Metropolitan New York, Inc. (KCS) と協力して行います。2015年度の詳細や罰金などについて説明。加入申し込みのお手伝いもいたします。個別に相談・マーケットプレイスに申し込みたい方はKCS Public Health and research Center 212-463-9685にお電話ください。
医療保険マーケットプレースについては以下を参照
●NY州 www.nystateofhealth.ny.gov
●NJ州 www.healthcare.gov
●CT州 www.accesshealthct.com


日本語教育委員会
秋期研修会

JAA日本語教育委員会は2014年秋の研修会を、 テーマ「教師と学生の意識を変える可能性のある教え方」として、新JAA会館で開催しました。講演は、ファッション工科大学の小玉修子先生による「初級クラスにおける教師と学生の意識 東京の夏のプログラムの経験から」、ノーブル & グリーノー高校グラハム智子先生の「日本語オンリー:反転授業で変わる日本語教育」、国連国際学校津田和夫先生の「ICTの発展とカリキュラムづくり」などの発表が行われました。30人が参加しました。


JAAイヤー・エンド・ホリデー・パーティー
12月17日(水)午後6時から

今年は12月17日(水)午後6時から、新JAAホールにクリスマスツリーを飾り、三上クニさんのジャズピアノ、入浴亭¢さん、 Iwaki bandの音楽、ダンスをお楽しみいただきます。
会費$50(食事・飲み物込み)

JAAホリデーバザー
12月13日(土)午前10時から午後2時まで

毎年11月の第一土曜日に開催する恒例のJAAグランドバザーは、移転の為、12月13日(土)午前10時から午後2時まで開催いたします。ホリデー・シーズンのギフトへ最適な商品など多数揃えて行います。家庭でギフトへ最適なものがありましたらご寄附お願いします。今回はラッフルを行いません。


祝!おめでとうございます!

★2009年和田弘・道代奨学金受賞者のMidori Ann Iwamaさんが今年の5月Rutgers University Mason Gross School of the Artsを卒業。卒業と同時にニューヨーク市内のタレント事務所と契約をし、タレント・女優として出発しました。最初の仕事が保険会社Liberty MutualのNational Commercialで、現在各局で放映中との事です。そして、Syracuse StageでVanya and Sonia and Masha and Spikeにも出演します。祖母の岩間緑さんから近状報告とお礼のお便りを頂きました。

★2005年三井USA基金奨学金を受賞したBarney Lawrence Soskinさんが、来年、ボストン大学医学部を卒業して、Ms. Rachel Weislow, lawyer and teacher と来年の9月に結婚予定ですと祖母の稲垣千枝子さんから近状報告がありました。Barney さんは、奨学金を受賞後、ボストン大学では生化学、大学院では医化学を専攻、その後医学部に入学して、医師の道を目指しています。

★JAA会員であり、元JAAコーラスの指揮者でした伊藤玲阿奈さんが、米国で活躍する優秀な音楽家を表彰して国際的知名度向上に資する目的で毎年発表されているアメリカ賞 (The American Prize) のプロオーケストラ指揮部門の第三位に日本人として初めて入賞しました。伊藤玲阿奈さんは福岡県田川市出身で、祖父・母と三代続く指揮者の家系に生まれました。祖父・光さんは筑豊青少年交響楽団を設立し地元の音楽教育に力を注ぎ、現在は母・穂波さんが引き継いでいます。玲阿奈さんは幼少時に光さんと穂波さんより音楽教育を受け、8歳でオーケストラ曲を作曲するなど才能を発揮しましたが、政治学を志し大学からワシントンへ留学、しかし最終的に指揮者の道を選び2008年にニューヨークでプロデビュー。現在までにカーネギーホールでも数回公演し、最近ではアメリカのみならずヨーロッパでも、日本・クロアチア国交20周年記念コンサートを大統領府と実現させるなど、世界的な活動を行っています。


アップルキッズでは11月14日の親子遊びの会から新会館でのプログラムはスタートします。12月7日(日)には「NYでの中学進学座談会」を予定をしています。アップルキッズ文庫が多くなり、2台のブックトラックを用意しました。ご利用ください。


■9月の敬老会
9月11日 大敬老会

日本の敬老の日に因み、お祝いのお弁当をボランティアが心を込めて作りました。JAAホールは移転の為、半分が荷物で埋まっている中での敬老会でしたが、149人がお弁当を受け取りました。

■10月の敬老会
10月23日
新会館で初めての敬老会を行いました。ボランティア手作りのお赤飯と厚焼き玉子、Benton からの焼き鳥と煮しめのお祝い弁当を、参加者とランチデリバリーを受けた方が楽しみました。新しい音響システムで戸惑いながらも懐かしいカラオケを楽しみました。91人参加、28人にランチデリバリーしました。

■11月の敬老会
11月20日 
感謝祭敬老会を開催します。加藤孝良フランス料理シェフの手作りの感謝祭ディナーをお楽しみいただきます。100歳になるサンソネ・太田ちよさんの百歳表彰式を行います。


●会員スー・ヤスエ・クボさんが8月18日ブルックリンの自宅で亡くなりました。享年94歳。スーさんは、1920年シアトルで生まれ、第2大戦中は家族とツール・レイク収容所に入り、戦後シカゴで、the Blackstone Hotelの社長秘書をしていました。その時、タコマ出身のジーン・シゲオ・クボさんと結婚して、ニューヨークに移住。4人の男の子に恵まれました。彼女のメモリアルサービスは9月14日日米合同教会で家族友人の参列の下行われました。

●会員久保田秀喜さんが9月19日脳内出血で亡くなりました。享年73歳。葬儀は9月23日に、C.C. Van Emburgh Funeral Home で娘のニナさんが執り行いました。

ご冥福をお祈りいたします。



Thank you very much for your support of JAA !

$1.308.00 from the 5th Annual Japanese Heritage Night which held on July 11, 2014 at the New York Mets to JAA Committee on Aging Issues.

Special thanks to the following Sponsors for JAA Charity Golf tournament


○ALL NIPPON AIRWAYS/ANA ○ANA Gift Service ○ANA Trading ○A.Ryuji Funakoshi Hair Salon
○Arysta LifeScience America Inc. ○Brother International ○Canaletto Restaurant
○Caddie’s Corner Golf, Inc. ○Chung, Norman ○Crystal Spring Resort ○Daiei Trading Co.
○East 53 St. Chiropractic Center ○Egawa International ○Fujita, Tetsuya ○Furumoto Realty
○Hajime Restaurant ○Hatsuhana Restaurant ○Haworth Country Club ○Hiromura, David
○IACE Travel ○Imperial Hotel ○Ito En (North America) ○Kirin Brewery of America
○Kitano New York ○Kiteya SOHO New York ○Land of Plenty Chinese Restaurant
○Momotaro Beauty Salon ○Michi Beauty Salon ○Milbon USA ○MiNGEL ○Nippan Daido USA
○Nishimoto Trading ○NRS Logistics Inc. ○Onoyama, Hiroko ○Onuma, Susan
○Orient Corp. of America ○Pete’s Golf ○Prince Hotel ○Pinewild CC of Pinehurst
○Richardson, Ambrose M. ○Sakura Shoji ○Sanada, Machiko ○Sapporo Beer USA
○Sasaki, Yoko ○Sea Fire Grill, The ○Shiseido Americas Corp. ○Shizuka New York
○SOBA TOTTO ○Solera Restaurant ○Sushi-Den ○Sushi Tsushima ○Suzuki, Kazu
○Takaokaya ○Tao Consultants ○Taylor & Taylor ○T.I.C. Inc. (Hasaki & Sobaya)
○Tokyu Hotels ○Toyota Motor North America, Inc. ○Trend Pot NY (Japion)
○Tsukushi Restaurant ○Wave 55 Hair Salon ○Weekly Business News Corp.
○Windels Marx Lane & Mittendrof, LLP ○Yomitime Inc.


Vol.72

日本の高度成長とニューヨークの
コミュニティを支えた弁護士
村瀬二郎(86歳)

村瀬二郎氏は、アメリカの大恐慌の目前の1928年5月16日、ニューヨークで、父九郎と母みよの次男として生まれました。父九朗は日露戦争に軍医として従軍し、日本の医療の現状を体験、ニューヨークのメディカル・スクールで最新眼科医療を学ぶために渡米しました。村瀬氏は子供のころ目撃した大恐慌のニューヨークで、ぼろをまとった子供たちが物乞をする光景が忘れられないと語っていました。

父親の日本で教育を受けさせたいとの希望で、小学校3年生の時、母親と一緒に帰国、終戦を母方の実家のある兵庫県芦屋で迎えました。当時、旧制芦屋中学校の生徒でした。

1947年、神戸のメリケン波止場から、渡米、49年米国陸軍に入隊。復員後、ニューヨーク市立大学から名門ジョージタウン大学ロースクールに進学、58年卒業、弁護士として歩み始めました。日本の高度成長が始まる1964年の東京オリンピックから成長期、安倍晋三総理の父安倍晋太郎氏やソニーの創業者盛田昭夫氏との交流深め、高度成長の時代の「日本株式会社」の、顧問弁護士として日米の経済交渉に携わって来ました。フォード大統領やカーター大統領政権下の大統領通商諮問委員等米国の政財界に強い影響力持つ弁護士の一人となっていきました。

日本の国際交流センター、ニューヨーク州の世界貿易評議会委員や、ジャパン・ソサエティー、ニューヨーク日本商工会議所、日本クラブの理事を務めました。JAAには1975年入会、1978年から理事、1996年から98年会長、その後終身顧問を務めました。会長在任中はJAAの経営基盤の確立と奨学金制度、社会福祉の向上に努め、日本人の為の高齢者施設の必要性を訴え、老人センター基金を設立しました。

このような功績に対して、1989年4月勲二等瑞宝章を、外国人としては初めて受章しました。村瀬氏は、日本をこよなく愛し、アメリカの自由を尊びました。長年連れ添った由枝夫人を今年2月22日に失い、村瀬氏はその5か月後の8月5日、市内病院にて86歳の生涯を閉じられました。ご遺族は長男村瀬悟氏と長女美和さんと3人の孫です。

ご冥福をお祈り申し上げます。